レインコートを着た犬

レインコートを着た犬

月の本棚 二月  レインコートを着た犬 好きでしている仕事なのに、気がつけばため息ばかりついている。けれど、やめない。好きだから。そこが自分の居場所だから。その有り難い場所を、ひとはいつしか、あたりまえの場所にしてしまう …

プレイリストの楽しみ。

プレイリストの楽しみ。

プレイリストの楽しみ。 ツイッターを始めてから10年が経とうとしている。2009年に使い始めた頃は自分と趣味が合う人や信頼している方々がどこに行き何をしているのか、そして何を見て何を買っているのかをリアルタイムに知る楽し …

エコとかエゴとか。

エコとかエゴとか。

エコとかエゴとか。 或る日、カフェで金属製のストローがサーブされ驚いた。 飲みやすいように角度が付けられていて、キーンと冷えた飲み物が通過するとストローもヒンヤリとして冷たさが増す。 良くできているし使い捨てではないから …

もふもふとぴかぴか

もふもふとぴかぴか

“もふもふとぴかぴか” 年明けから3月まで毎年身動き取れないほどに忙しく過ごしている。 前もってわかっているだけに、レストランには行けない覚悟はできているけれど、これだけ頑張ってるんだもん、自分にご褒美あげようよってこと …

不完全な僕の店

不完全な僕の店

三十七杯目 不完全な僕の店 人を傷つけたくないということは、つまるところ、自分が傷つきたくないだけだ。そのために溜め込んだ無意味なストレスを、人は「優しい」だの「平和主義」だのと正当化する。 でも、無理に傷つく必要はない …

パラッツォ・アドリアーノ①

パラッツォ・アドリアーノ①

「パラッツォ・アドリアーノ①」 映画「ニューシネマパラダイス」を観たのは、1989年の年末。 貧乏学生だったにもかかわらず、 どうしても観たくて「シネスイッチ銀座」まで足を運んだのが、 もう30年近くも前のことになる。 …

中国正月 in チェンマイ

中国正月 in チェンマイ

中国正月 in チェンマイ 2月4日の朝7時、爆竹の爆音で起こされた。 そろそろ中国正月だというのは滞在しているコンドミニアムのロビーに赤い中国提灯が飾られたり街の様子でわかっていたが、あの爆音にはびっくりして飛び起きた …

多様な、矛盾、より多彩

多様な、矛盾、より多彩

大車輪4 -多様な、矛盾、より多彩- 『ウェルギリウスの死』における形容  12月初めの週末、久しぶり京阪電車の特急で大阪に向かう。その往路で読んだ小さな思想誌のエッセイで、少し気になる一節に出会った。 「われわれの感覚 …

第32話 リカ

第32話 リカ

蛸のサンダル 第32話 リカ 前職を辞してから、気づいたことがある。 ものすごく久しぶりな方と再会したり、初めてお目にかかる方が増えた。そして、その方たちが最初に目にするわたしの文章は、なんとこの「蛸のサンダル」だという …

「大往生」

「大往生」

「大往生」 大正8年生まれ99歳の伯父がなくなった。昭和29年34歳で台東区谷中の商店街に理髪店を開業。以来90歳を過ぎ、家族の勧めでカミソリを置くまで、理容師一筋の頑固な下町のオヤジだった。趣味といえば、休みの日に散歩 …

棚からプレイバック8

棚からプレイバック8

憩いの場にあるべきものは…? ェイム『別冊CF! まどろみの京都喫茶ロマン』2004年 マガジンハウス「BRUTUS」2005年3/15「Coffe&Cigarettes」 京阪神エルマガジン社『Meets R …

冬のドーヴィル、たゆたうサンバ

冬のドーヴィル、たゆたうサンバ

風の薔薇 9 『男と女』 真冬のドーヴィル海岸にたゆたうサンバ  今月も一本の映画を取り上げて行きたいのだが、コラム執筆直前にミシェル・ルグランの訃報が届き、愕然とした。1月26日に亡くなったという。『シェルブールの雨傘 …

2月 蟹面

2月 蟹面

2月 蟹面  先週、富山に行った。到着してすぐに、今回いちばん楽しみにしていた店が、ご主人の体調不良のため休んでいることを友人が教えてくれた。「どうしますか?」と訊かれても、すぐに他の候補が浮かばない。しばらく考える。や …

社会との関わりはいろいろあって

社会との関わりはいろいろあって

社会との関わりはいろいろあって 僕の制作チームには小さな子供がいるママさんがいる。対外的には表立って伝えてはいないけれど、お子さんや家庭を優先することもあって納期設定は曖昧に余裕を持たせており、即日対応することもあれば数 …

僕のけだるいお正月

僕のけだるいお正月

三十六杯目 僕のけだるいお正月 新しい年を迎えると、日常を少しリセット出来る気がする。ほんとは何にも変わってないけど、ちょっと踏み出してみるにはいい機会。 踏み出すなら最初が肝心。一気に変わろうったってどうせ続かないし、 …

エアリバデルチ今昔物語

エアリバデルチ今昔物語

エアリバデルチ今昔物語 今は昔。 ナイキにエアリバデルチなるカルトスニーカーがあったげな。 1992年にナイキのAll Conditions Gear、略して「ACG」っちゅう注射みたいな名前のカテゴリーからリリースされ …

TOMORROW

TOMORROW

TOMORROW この1年は子どもの影響もあり、あいみょんが家でも車でもかかっている。 武道館ライブタイトルが「1995」でなんでだろ?と調べたら彼女は1995年生まれだそう。 その年は、阪神淡路大震災の年だ。 1995 …

べつの言葉で

べつの言葉で

月の本棚 一月  べつの言葉で ジュンパ・ラヒリは、大好きな作家のひとりだ。1999年の『停電の夜に』から始まって、新しい本が出るのをいつも心待ちにしている。その文章は静かな情熱を秘めていて、どこか寂しく、しなやかで美し …

パステルR&Bな気分。

パステルR&Bな気分。

パステルR&Bは新しい女性ムーブメント。 このル・プチメックのwebサイトでも『好物歳時記』というコラムを連載している岡本仁さんが2000年頃に編集長を務めていたrelaxという雑誌があった。伝説的にすらなってい …

継往開来。

継往開来。

継往開来。 或る日、店で外国人のお客様が「これは、売り物?」とディスプレイに使っていたボロ布をしげしげと見つめていた。 その日は陶芸家・稲村真耶さんの展覧会中で、藍色の染付に合わせて、藍染の古いボロ布をディスプレイしてい …