『去年マリエンバートで』

『去年マリエンバートで』

風の薔薇 11 『去年マリエンバートで』 記憶の迷宮をさまよう人々  回を重ねて11回目の『風の薔薇』はヌーヴェルヴァーグ探索に戻り、まだ取り上げていなかったアラン・レネに焦点を当てたい。今回は『去年マリエンバードで』を …

4月 黒糖

4月 黒糖

4月 黒糖  奄美大島の北部、特に笠利地区は平らな土地が多いので、サトウキビ畑があちこちに点在する。つい先日、その笠利地区を車で走る機会があった。道路にときどき小枝が落ちている。強風が吹き荒れているわけでもないのに、どう …

恭仁宮(くにきゅう)の遺構

恭仁宮(くにきゅう)の遺構

恭仁宮(くにきゅう)の遺構 今月末には、今生天皇の譲位と皇太子殿下の即位となる「御大礼(ごたいれい)」が執り行われる。そんなことを意識していなかったけれど、先日とある会の催しに参加することになったので、そんなお話。 参加 …

仰げば尊し、◯◯の恩

仰げば尊し、◯◯の恩

「仰げば尊し、◯◯の恩」 我が家の胃袋と暮らしの文化を14年間支えてくれた、伊勢丹のアテンダントさんが今月いっぱいで退職される。 これまでのお礼と、最後のお買い物のお手伝いをいただくために一家で伺った。 この方に最初に出 …

時の流れに身をまかせ

時の流れに身をまかせ

時の流れに身をまかせ このコラムを書かせていただいて、丸3年が経った。3年の早さに驚いている。 最初のコラムを読み返すのもこれまたオツ。何を書いていいのやらわからないままに昔行った「旅」の記憶。 その次の月には、韓国に行 …

使者と果実

使者と果実

月の本棚 三月 使者と果実 最近、繰り返し聴いている音楽がある。スペインのグラナドスによる「ゴイエスカス」というオペラの間奏曲で、チェロとピアノの二重奏だ。本がきっかけだった。『使者と果実』という小説で、その曲は三度登場 …

意識高い系じゃないけれど。

意識高い系じゃないけれど。

意識高い系じゃないけれど。 或る日、知人のコーヒーショップで一枚のチラシを手にした。 明らかに素人が手作りしたチラシ。 丁寧な手書きの文字で、ヘナ染めについて書かれていた。 それがサロンpoca pocaの藤岡夫妻との出 …

僕の卒業式

僕の卒業式

三十八杯目 僕の卒業式 仰げば尊し、和菓子の恩。 うさぎ美味し、かの山。 卒園式のあと、好きだった女の子と別れるのがつらくて、母の車でメソメソ泣いた。 「小学生になったらもっといい女の子にたくさん出会えるけん、泣くんじゃ …

シーズン到来

シーズン到来

“シーズン到来” 例年のこととは言え、今回はいつになく仕事という名のトンネルが長く険しく、レストランとは無縁で過ごした4ヶ月。 身体的にはツライはずではあるけれど、大きな成果を上げることができたこともあって疲れはさほど感 …

「パラッツォ・アドリアーノ②」

「パラッツォ・アドリアーノ②」

「パラッツォ・アドリアーノ②」 「一緒に、コーヒーでもどう?」 この言葉。 世界を旅して、一番多く耳にした言葉かもしれない。 店先に客人が来たら、「How about coffee?」 楽しい出会いがあれば、「Cup o …

「マレーシアの松原君」

「マレーシアの松原君」

「マレーシアの松原君」 日本のパン友が寒くてパン屋さんへ行くのに二の足を踏んでいる2月5日、暑いタイ・チェンマイからもっと暑いマレーシアのクアラルンプールへ旅に出た。 今までタイからの旅行は2週間ほどだったが、今回はちょ …

『アエネーイス』を焼く

『アエネーイス』を焼く

大車輪5 -『アエネーイス』を焼く-  パンを焼く、炭を焼く、あるいは土を焼いても、陶磁器、煉瓦と、品物が出来上がる。  世話を焼く。世話をかける相手次第では、火傷はしなくても手を焼くことがある。ほかにも、焼餅を焼く。こ …

続・セントパトリックスデー

続・セントパトリックスデー

「続・セントパトリックスデー」 このコラムの2回目で http://lepetitmec.com/archives/4499/ セントパトリックスデーについて書かせていただき、はやくも2年が経つ。この間、日本でもセントパ …

棚からプレイバック9

棚からプレイバック9

ここは今から、コーヒーです。 ●マガジンハウス『BRUTUS』2007年3/15「コーヒーの教科書」 ●京阪神エルマガジン社『L-magazine』2007年2月号「コーヒー新生活」 ●京阪神エルマガジン社『Meets …

第33話 卵の色

第33話 卵の色

蛸のサンダル 第33話 卵の色 ああ、びっくり。蛸のサンダル今回を書こうと、前回までのお話を読み返してみたら、22話の最後に「今日もコラムは終わっていくのでありました」とあるのに句点(。)を打っていませんでした。終わらな …

天才料理人の一夜限りの晩餐会

天才料理人の一夜限りの晩餐会

風の薔薇 10 天才料理人の一夜限りの晩餐会  寒い2月の間、本当にインフルエンザの猛威はすごかったようですが、皆様は如何おすごしでしたでしょうか。私は何とか無事に感染せずに3月を迎えることができました。すると現金なもの …

3月 金柑

3月 金柑

3月 金柑  生の金柑を初めて食べたのは鹿児島県、友人が親戚の畑を見に行くというので、加世田という町までついていった時のことだ。10年くらい前だったろうか。畑は何年も放っておかれているらしく荒れていたが、そこに金柑の木が …

メキシコと日本との接点

メキシコと日本との接点

メキシコと日本との接点 2018年12月、新しいメキシコ合衆国大統領 アンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール(Andrés Manuel López Obrador)通称 アムロ (AMLO)が就任した。前任の大統領 …

わたしのそばのロイヤルワラント

わたしのそばのロイヤルワラント

わたしのそばのロイヤルワラント ロイヤルワラント。 英国王室御用達。 眩しさを感じさせるその言葉は、ファッションの世界で生きる僕に一種の憧れを抱かせます。 英国王室御用達の称号を与えられているブランドの多くは、各々のネー …

ふられ気分でRock’n’Roll

ふられ気分でRock’n’Roll

「ふられ気分でRock’n’Roll」 先月のコラムにも書いた「あいみょん」の初・武道館ライブに行った平成生まれの子どもたちは感染している(うっかり私も) ライブが終わった後、セットリストやMCの内容などの話を興奮気味に …