「イースター島・前編」

「イースター島・前編」

「イースター島・前編」 この先、もう二度と行くことはないだろう。 そう思う場所が、いくつかある。 それは、 もう二度と行きたくないとか、 嫌な思い出があるとかではなくて、 もう一度行きたいけれど、無理だろうなあって思う場 …

「パンのスライス」

「パンのスライス」

「パンのスライス」 むかしむかし、パンは大好きだったけれどパン切りナイフを持っていなかった。今のようにパン切りナイフがそこかしこで販売されていない頃の話。 それでパン好き少女の私は「サプライズでパン切りナイフをプレゼント …

奴隷の祈り

奴隷の祈り

大車輪7 -奴隷の祈り- 『ウェルギリウスの死』第3部より  紀元前70年、ローマの詩人ウェルギリウスが生まれた。そして紀元前19年、51歳で世を去った。イタリア南部の港町、ブルンディシウム。  ヘルマン・ブロッホの長篇 …

「基準“音”(その1)」

「基準“音”(その1)」

「基準“音”(その1)」 ノートルダム大聖堂の火事がやっと鎮火した。被害状況が報告される中、多くの文化財とともに、パイプオルガンも被害を免れたというニュースを見ながら、ノートルダムのパイプオルガンのピッチはどのくらいの高 …

棚からプレイバック11

棚からプレイバック11

第3の波のまにまにたゆたふは ●マガジンハウス『BRUTUS』2012年11/1号「おいしいコーヒーの進化論」 ●京阪神エルマガジン社『京阪神コーヒーの本』2012年 ●マガジンハウス『Hanako for MEN』20 …

「夏至のパリ、偶然の出会い」

「夏至のパリ、偶然の出会い」

風の薔薇 12  5時から7時までのクレオ    夏至のパリ、偶然の出会い    ヌーヴェル・ヴァーグの監督巡りの旅も、いよいよ12回目となるな、と思っていた矢先、唯一の女性監督アニエス・ヴァルダの訃報が届いた …

5月 ホワイトアスパラガス

5月 ホワイトアスパラガス

5月 ホワイトアスパラガス  ぼくは北海道の夕張市で生まれ育った。自分の成長とともに石炭産業が寂れていき、いつの間にか夕張と言えばメロンということになっていった。でも、実は子供の頃はメロンにほとんど関心が持てなかった。ホ …

アガベスピリッツの歴史

アガベスピリッツの歴史

アガベスピリッツの歴史 メキシコの蒸留酒「テキーラ」は、その原料に「アガベ」という植物を用いることからアガベスピリッツとも呼ばれている。強いアルコール、すぐに酩酊、危険など、、依然として敬遠されてしまう印象が強い「テキー …

「最終回」

「最終回」

「最終回」 漫画史上最高の最終回と言えば、高野文子先生の「るきさん」でしょうか。 それともやはりここは杉浦日向子先生の「百日紅」でしょうか。 手塚先生の「火の鳥」はどれが最終回なのだ?と言う話がありますが、あれはやはり掲 …

雨に濡れて

雨に濡れて

雨に濡れて 先月の続き。 「台湾・台北」の記憶。 2日目、朝食から台湾食べ歩く気満々だったけれど、ツアーを申し込んだこともあって、ホテルの朝食が付いていた。 食べなきゃいいだけだよねと、1日の作戦会議を立てるのに食堂に集 …

名もなき人たちのテーブル

名もなき人たちのテーブル

月の本棚 四月 名もなき人たちのテーブル 11歳の少年がセイロン(イギリスの植民地。現在のスリランカ)からイギリスまで、大型の船で21日間の一人旅をする。何年も離れていた母と再び一緒に暮らすためだ。タラップをのぼるとそこ …

理由がないのが、理由。

理由がないのが、理由。

理由がないのが、理由。 或る日、店に悩める作家がやって来た。 私の店[好事家 白月]はとても小さいうえ、無名。すなわち、非インフルエンサーでありパワーがないってこと。 しかも成功者じゃないし、参考になることを話せるとは思 …

文脈とオリジナル。

文脈とオリジナル。

文脈とオリジナル。 とある写真家の方が「色や構図はどんどん真似してよい。でも、(その人の作品)らしさの核となる“視点”はどうやっても同じにはならない。それは人の生きてきた道がそのまま反映されるから」という主旨の事を書かれ …

clean greenのススメ

clean greenのススメ

“clean greenのススメ” 最近、みどり贔屓である。 ランチの後、オフィス裏にできたお茶屋さんで抹茶タピオカラテをテイクアウトしたり、仕事帰りにGinza Sixの中村藤吉で生茶ゼリーを頂いたり、スタバでマッキア …

僕は今年も掃除する

僕は今年も掃除する

三十九杯目 僕は今年も掃除する   桜の季節もいよいよ終わり、街は大型連休に向けて静かに色めきはじめる。遅咲きの桜が舞うのを見ると、二年前のあの日のことを思い出す。 「令和」という字をみたとき、綺麗な言葉だなと …

パラッツォ・アドリアーノ最終章

パラッツォ・アドリアーノ最終章

「パラッツォ・アドリアーノ 最終章」 小さな村の石畳。 静かな田舎の風景。 どこまでも青い空と乾いた空気。 それ以外は、何もない。 イタリア・シチリア島の小さな村。 パラッツォ・アドリアーノの風景。 細い坂道を登り、村を …

「あんぱんの日」

「あんぱんの日」

「あんぱんの日」 4月4日はあんぱんの日。明治8年(1875年)明治天皇へあんぱんを献上したことから「あんぱんの日」になったそうだ。献上したのはあんぱんといえば。。。ほとんどの日本人が知っている木村屋總本店。あんぱんの日 …

二人の友へ

二人の友へ

大車輪6 -二人の友へ- 『ウェルギリウスの死』第3部より  前々回はヘルマン・ブロッホの長篇、その第4部「灝気——帰郷」から、絶え間なく相反するものを包摂しながら対象を描き続ける、この作品独自のダイナミズムを垣間見た。 …

お花見

お花見

「お花見」 東京では桜が満開、見頃をむかえている。東京の桜の名所といえば、上野公園や目黒川沿いなどが有名だが、その上野公園から少し歩いた谷中霊園の桜も穴場ながら見事だ。谷中霊園は山手線日暮里駅すぐ近く台東区谷中にあり、約 …

棚からプレイバック10

棚からプレイバック10

劇的!? コーヒー・センセーション ●京阪神エルマガジン社『京阪神 珈琲の本』2009年 ●クリエテ関西『あまから手帖』2009年5月号「コーヒー新世代」 ●柴田書店MOOK『喫茶店経営』2009年 ●料理通信社『料理通 …