当WEBサイトで月間コラム『或る日。』を連載してくださっている、内藤恭子さん主宰の<好事家 白月>より、イベントのご案内です。
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装飾的木片[Taller de Maeda]

会期
2019.2.24-3.25の好事家 白月営業日
(営業日はインスタグラムshirotsuki_kyotoで告知しています)

sirotuki

それは小さな木片から始まった、一期一会の装飾品。

木工作家・前田さんとの出会いの作品は、かやり(蚊取り線香台)でした。
たかが、かやり。されど、かやり。
私は今も蚊取り線香派なのですが、長年これ!という逸品に出会えず、何度も買い替えていました。
前田さんのかやりは、何の変哲もないシンプルな皿のような形。でも心惹かれたのは、細やかな工夫でした。
蚊取り線香を立てる針まで手作りで、針のスタンド部分の優美なクビレが私にはツボでした。
店で人気だったかやりをしまい込み夏が終わった頃、「アクセサリーを飾るディスプレイスタンドが欲しい」と前田さんに相談しました。特にリングスタンドに気に入ったものが見つけられず、探しあぐねていたのです。
前田さんの工房を訪ねると、小さな木片が積まれていました。皿を作るには小さすぎる、何となく置かれている木片。
「こんなくらいのサイズがいいんです」と、その小さめの材木を利用して制作してもらったのが、tomteと名付けたオリジナルのリングスタンド。
デザインは古い燭台や家具の脚を参考にしてもらったため、どこか懐かしい姿しています。
生きていた木を余すことなく使って欲しいので、サイズや木の種類、デザインも統一していません。虫食いも景色のうち。前田さんの心赴くまま、その木に合うように削り出してもらっています。
ですから全てが一点物。サクラやブナなど、材質によって色も違います。
そんな小さな作品から始まった装飾台を、今回の展覧会ではさらに広げて新作を作っていただきました。
小さな木片となっても、温かみを伝えながら命を灯す木工作品をお楽しみください。